パートナーの選び方 |
この地球(ほし)の上には340種以上の犬種が存在していると言われています。(FCI:国際畜犬連盟)
日本国内で登録されているのは170種程だそうです。(JKC:ジャパン・ケンネル・クラブ)
しかしこの中には雑種犬は含まれていません。
雑種達も含めると一体どれ程の犬種が存在しているのでしょう?
こんなに姿形・個性がバラエティー豊かな彼等から、あなたはパートナーを選ばなくてはならないのです。
あわてずに、じっくりと彼等の性質や気質を見極めてから付き合ってあげて下さい。
「犬中心」の生活になるのは覚悟の上で・・・
出来るだけ自分のライフスタイルに合った犬種を選びましょう。
10〜15年は生活を共にする訳ですから、将来起こり得る事も想定し、考慮する必要もあると思います。
一軒家の場合 |
小型犬から大型犬まで選択肢は広がるでしょう。
但し、お母さんや家にいる事の多い人にばっかり世話を押し付ける事のないように。
世話は家族全員が協力しましょう。 |
集合住宅の場合 |
ペット飼育可である事。
匂いや吠え声に関しての近隣宅への配慮は絶対に必要です。
小型犬か中型犬のあまり吠えない、匂いの強くない犬種を選ぶのがベストだと思います。 |
子供がいる家庭 |
乳幼児がいる家庭では特別な注意が必要です。
乳幼児の何気ない行動が犬を興奮させてしまい咬傷事故が起こり易いからです。
小学校高学年位になるまで待った方が良いかも知れません。 |
高齢者の家庭 |
パートナー(ご本人)の体力を考えた犬種選びが必要です。散歩に付き合う体力があるか自問自答してみて下さい。小さいからといって油断してはいけませんよ。小型犬でも運動量の必要な犬もいます。是非とも慎重な犬種選びを・・・また、犬の寿命も検討する必要があると思います。 |
家族の時間に関して |
家には必ず誰かがいますか?
長時間不在にする事が多いですか?
家族が不在がちな家庭では犬の問題行動が起こり易くなる傾向が高くなります。 |
飼育費用 |
毎日の食費から予防接種・ワクチン接種や医療費、トイレシーツや食器類、ブラシやコーム等が必要になります。また長毛種等は定期的なトリミングやグルーミング費用が必要になります。
犬と暮らすという事は「意外な出費」がついて回るものと心得て下さい。 |
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決して「流行」に流されて犬種を選ぶ事のないようにして下さい。 |
犬種毎に特性はありますが、それが全ての個体に当てはまる訳ではありません。
生まれた環境、親や兄弟達との関係性、育った環境、パートナーとの接し方などによって大きく変化します。
人間と一緒です。他と全く同じ個体は存在しないのです。
同一犬種だからと言って「この犬種はこういう犬だ」と決めつける事はしないで下さい。
犬種の分類は大きく分けてFCI(国際畜犬連盟)による10グループ制と、AKC(アメリカンケンネルクラブ)等が採用している7グループ制があります。JKC(日本ケンネルクラブ)はFCI
に加盟しているので、10グループ制を採用しています。
当サイトではAKCの7グループ制を参考にしています。
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@トイ・グループ
体躯の小さい愛玩犬種を指します。日本では一番人気のあるグループではないでしょうか?
マルチーズ・ポメラニアン・ヨークシャーテリア・シーズー・チワワ等がいます。 |
Aワーキング・グループ
警察犬・軍用犬・警備犬・ソリ犬等、狩猟以外に使役されていた大型の作業犬を指します。
シベリアンハスキー・ボクサー・セントバーナード等がいます。 |
Bハーディング・グループ
牧羊犬・牧畜犬出身の犬種を指します。
コリー・シェットランドシープドッグ・ジャーマンシェパード等がいます。 |
Cテリア・グループ
「土(テラ)にモグる犬」を指し、鼠やモグラ等の害獣駆除を目的として作られた犬種です。
ウェストハイランドテリア・スコティッシュテリア等がいます。 |
Dガンドッグ(スポーティング)・グループ
鳥猟犬を指します。鳥を獲物とする為、あまり吠える事はありません。
ポインター種(イングリッシュポインター等)
セッター種(アイリッシュセッター等)
レトリーバー種(ラブラドールレトリバー等)があります。 |
Eハウンド・グループ
獣猟犬を指します。猪や熊、ウサギ等を獲物とする為、ガンドッグとは違い、吠える事が役目になります。
サイト(視覚)ハウンド種(アフガンハウンド・ク゜レイハウンド等)
セント(嗅覚)ハウンド種(バセットハウンド・ダックスフンド等) |
Fコンパニオン・グループ(ノンスポーティング)
その他の純血種を指します。
プードル・ブルドッグ・チャウチャウ等がいます。 |
G日本犬グループ
柴犬・秋田犬・紀州犬・狆・四国犬・甲斐犬等がいます。 |
H珍しい・貴重な純血種 |
I雑種犬(野良犬も含む)グループ
先祖代々の“純粋な雑種”犬等。無数の犬種が存在します。
最近では異なる純血種を掛け合わせた犬種を作出するのが流行っているようです。
しかし、このような意図的で「人工的なミックス犬」の作出は必要なのでしょうか?
「他にはいない、私だけの犬」を欲しがる「人間の所有欲」を満足させているだけでは?
時に、大型犬と小型犬を意図的に交配させている「似非ブリーダー」が存在します。
こんな無茶な交配をして、小型犬が母体だった場合、大きな仔犬が産まれたとしたら?
母体も産まれてくる仔犬も、非常に危険な状態になるのは想像出来る事と思います。
「需要があるから、供給がある」・・・然り。
これから犬を迎えようと考えている人が「必要ない」と考えれば、命を落とす犬達も減って行く事でしょう。
雑種犬は、病気に対する抵抗力が強く、遺伝学的にも体の丈夫な犬達が多く存在します。
体躯も超小型犬や超大型犬のように極端な事はなく「ほどほど」な大きさに育つのでパートナーとして付き合いやすい利点があります。
捨てられた野良犬は、自活して行く知恵や能力は持ち合わせていません。
いずれは保健所や動物管理事務所等に捕獲されてしまい抑留されます。
その後、一定の保護期間を過ぎても飼い主や引取り手が見つからなかった場合、全ての犬達は、安楽死などではなく、窒息死という残酷な方法で『殺処分』されてしまいます。 |